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Archive for 2016年1月

「見る」

いまから10年程遡ったあの頃…
この歳の自分なんて想像もしていなかった…というか、できなかった。
10年後の自分を想像できない いま もまた同じ。
人は前を向いて歩いているとは言え、見えるのはせいぜい数キロ先が見えるかどうか。10年後はおろか明日だって見えやしない。
いったい自分には何が見えているのか。
「見る」とはいったいどういうことか。

数年前、原因不明の免疫系の病が発症したとほぼ同時期に、片目の眼底出血によって網膜が傷付いた影響で視力が著しく低下してしまった。
しかし、そんな自分の身体の激変に対する焦りもあったものの、難病だからと言って動けなくなったわけじゃなく、二つの目のうちの一つを失っただけ…と思っていられる自分自身の冷静さに驚いた。
手術を受けるために入院していたベットの上で片目で天井を見ながら、もしもう片方の目が見えなくなっらどうするかを想像した。けれど見えない未来に怯えるのは馬鹿らしいのでやめた。
「見る」とはどういうことかについて考えることにした。

自分が抱えている免疫疾患は、粘膜に対して自己免疫が暴走するというものであるらしく、目の粘膜には症状が出やすいという研究結果もあるという。
もちろん必ず症状が出るということでは無いにしろ、可能性は否めないと医者は言う。だからと言って焦ってもどうにかなるものでも無いし、原因もわからないからの難病であるのなら、予防しようもないではないか。そもそも、これが病気なのかどうかすらわからないのなら、いまできることはいまするしかないということではないのか。
幸いなことに殆ど片目とは言え、いまはつくるにはさほどの不自由はないし、つくり続けるという気持ちは以前よりも強くなったような気もする。
このまま死ぬまでつくり続けられたら儲けもん。

自分が見たいものは目には見えないもの。
できることならそれを、自分一人じゃなくてみんなで見たいと思う。
言葉が書きたければ言葉を書けばいい。
踊りが好きなら踊ればいい。
歌いたければ歌えばいい。
でも自分は、言葉よりも踊りよりも歌うよりも、手を動かしてつくりたい。
この世に生きているかぎり、目には見えないものを見るための、見えるものがつくりたい。

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美学創造舎マゼコゼでは、以前、FB上でお伝えしていた、
『RIKI-TRIBAL S.A.W 的 Rocket Stoves』  を、
今週土曜日 1月23日(土)の夜 18時〜21時ぐらい
来月    2月6日(土)の夜 18時〜21時ぐらい
の予定で開催します。

・ロケットストーブの背景 はもちろんのこと、
・ロケットストーブ燃焼構造
・木質燃料をはじめとするバイオマスストーブの近況、今後の展開や可能性について。
・RIKI-TRIBAL S.A.Wの主軸である「ナチュラルビルディング(自然建築)」と「サスティナブルアート」について。
・「持続可能な暮らし」について。
そんなこんなを、みなさんとお話ししながら考える時間です。

※ロケットストーブやウッドガスストーブの構造的なご質問にもお答えしますが、今回はロケットストーブ、ロケット燃焼式ヒーターをつくることを目的としたWSではありません。

以下、詳細です。

◆日時
第1回 1月23日(土) 18時〜21時
「ロケットストーブとは何か〜Biomass Cooking Stovesから見えるいま・ここ」

第2回 2月6日(土) 18時〜21時
「ロケットストーブから始めるナチュラルビルディング・サスティナブルアート」

◆場所
美学創造舎マゼコゼ
長野市長門町1076−2
026−225−9380

◆料金 : 1回 ¥2,500 (2回続きの場合 ¥4,000)
資料・飲み物・おつまみ付き

※申し訳けありませんが、今回の講座は各回 参加希望者が2名以上(定員10名)で開催致します。
御予約を頂いてから折り返し開催の有無についてのお返事を差し上げます。

◆【受講予約は、電話かBlog内フォームから】

●『美学創造舎マゼコゼ』
Tel : 026-225-9380

●「美学創造舎マゼコゼBlog」 美学創造舎ページ中程にある連絡フォームから
お願いします。
https://mazekoze.wordpress.com/about/

参加希望日時と人数をお伝えください。
折り返し、ご連絡差し上げます。

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「溝」

とかくArtは難しい…とか、理解し難いものとして捉えられがちなのは、英語であるArtと日本語の美術・芸術との間にある溝が多分に影響しているからだろう…と思っている。
とは言え、美術や芸術がArtとは異なるものだ…と言うことではなく、そもそもその溝…Artと芸術あるいは美術の違い…が生じていることこそが重要であり、そこに芸術・美術の大きな可能性があるはずなのに、この溝を理解しがたいものとして、それ以上には踏み込まないことは、とても残念なことだ。

明治初頭、西洋文明が怒涛のごとく日本に押し寄せたと同時に、それまでの日本語にはなかった多くの訳語が必要とされた。
Artに対する訳語である芸術、美術もその為に充てられた日本語で、それ以前の日本にもArt的な? 何かしらがあったのかもしれないものの、Artという概念そのものが日本では必要とされていなかった…ということなのだろう。

この「Artという概念そのものが日本では必要とされなかった」ということ。これこそが日本の芸術・美術にとって最も重要で、ここを無いがしろにしたまま、芸術・美術のArt化ばかりしていても、これから先ずっとArtと芸術・美術の間の溝は埋まることは無いと思う。

明治時代初頭に起こった文明開化という急激な変化があったからこその現代…
歴史は否定も肯定もできないが、こと言語に絞って考えてみると、本来、言語とは風土を礎とした風習や習慣と直結しているものであるはずで、異なる風土の言語を翻訳するということが如何に困難で、しかも遠い未来にも影響しかねない危険をも孕んでいることは少なくとも訳語の作成に関わった人々はわかっていたはず…。

その後の日本を思えば、明治政府の国策の基本である富国強兵策に対しては個人的には賛成できない気持ちが強いが、当時、欧米列強の圧倒的な力に対して、極東の小国である日本ができることがあったとすれば、それは唯一、風土に根ざした日本的思考体系を維持することにあったのだと思う。

日本的思考体系…と言うと即、軍国主義的思考をイメージするのは仕方無いことか…。
事実、日本はその後、天皇制を柱とする軍国主義的思考体系に基づく国家を確立してゆくのだが、自分が思う日本的思考体系とは、それよりもはるか以前…縄文の時代から脈々と息づく、風土に根ざした身体感覚的思考体系を指す。
これについては、益々長くなるのでこれ以上は書かないことにするけれど、人が本当の意味で自立して生きるには自立した思考体系が必要で、その為には風土に直結した言語の習得が極めて重要な鍵を握っていると自分は思っている。

明治時代、数多くの西洋からの言葉を日本語に置き換えた人々のことを自分はまったく知らない。しかし少なくとも、風土に根ざした言語で思考し続けることが如何に重要であるかを思っていたからこそ、それまでの日本には無かった概念をなんとか日本語に置き換えようと努力したはず。
しかし残念ながら、現代に生きる私たちはそのことの重大さについて殆ど考えることがない…。

英語をはじめ外国語を用いることは何ら間違ったことでは無いけれど、自分にとっての言語を知ること、その言葉で会話することは、自立した思考にとって何よりも大切なのではないだろうか。
その言葉やその言葉のもとになっている音を発するだけで、目には見えない、はるか昔にここを生きた人々と同じ風景を感じることができるはず…。
それこそがArtであり、Sustainableだと自分は思うのだが。

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「◎」

ふと3年前…2013年の1月初頭の投稿を見てみたら…

>「年末年始は好きじゃない。追いまくられるのは、なによりも嫌い…
だから、できることなら年末年始は冬眠でもしてやり過ごしたいと思うそのくせ、冬好きな自分にとっては冬眠してせっかくの冬が短くなってしまうのも困る。」<

…とある。

あれから3年…。
まったく同じことを思っている自分を褒めてあげたいので、 ◎

>「それが何であれ、自分をやる気にさせるものがある…ってことはありがたい。ほんとうの冬の過酷さを知らぬ者の戯言だと叱られるかもしれないけれど、どうにも好きになれない年末年始を冬眠せずにいられるのは、やはりこの冬のおかげだと思う。」<

ここも3年前に同じなので、 ◎

>「我が家の冬の暮らし…マゼコゼの冬に薪ストーブは欠かせない。
マゼコゼのメイン暖房は、このあたりの山間部では定番の薪ストーブ…“時計型ストーブ”を自分で改造した薪ストーブ。
燃料を少しでも節約するため=「煙を燃料として燃やす」為に、「ロケットストーブ」と呼ばれる燃焼構造を市販品の時計型ストーブの中に組み込んだ…“時計型ストーブ改ロケットヒーター”
自分をやる気にさせるもの…それが冬であることは確かだけれど、“時計型ストーブ改ロケットヒーター”を使い始めて4シーズン目…この薪ストーブと冬は完全に一体化してしまったようだ。」<

残念ながらここは同じではなくなった。
昨年まで…結果6シーズン使用した、“時計型ストーブ改ロケットヒーター”は、7シーズン目に入ったと同時に廃炉。
7シーズン目の年末からは、
”ロケットストーブ型二次燃焼方式・ロレナストーブ&ヒーター
「ピストーブ・ヒーター」”
へと成長?した。

…ようするに、自分は成長できずとも子は育つ ということ。

あれから3年後の年末…
悩みも聞いてくれるし、意見までしてくれるようになった娘の成長に、 ◎

…ということで、3年前と同じく、

図書館&ギャラリー マゼコゼ は 新年1月を、
「Rocket Stoves & Biomass Cooking Stoves」月間として、
RIKI-TRIBAL Sustainable Art Works的にご紹介したいと思います。

『RIKI-TRIBAL Sustainable Art Works 的 Rocket Stoves 2016』
◆2016年1月中 平日:12時~18時
・ロケットストーブ型二次燃焼方式・ロレナストーブ&ヒーター
「ピストーブ・ヒーター」 で暖まれます。
その他、写真・スケッチ、TLUDストーブなどご覧いただけるようにしておきます。

平日、申し訳けありませんが小池マサヒサはおりませんが、
◆1月16日(土)・23日(土)の2回 18時〜21時ぐらいの予定で
私…小池マサヒサが「ロケットストーブに出会い、関わり、つくってきたことで見えること…について皆様と一緒にお話しできたら…という緩い企画を予定しています。
詳しくは後日、お知らせ致します。

冬好きな方、是非マゼコゼにお出かけ下さい。

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「匂い」

今年1月、雪が積もった森の中で風倒木を片付けつつ、来シーズンの薪にしようと玉切りまではしたものの力尽き、搬出できないまま、森に放置しっぱなしで自然乾燥させてしまった薪を引張り出しに、森へ。

曇り空、時折ひらひらと舞い落ちる雪に、ほんの少しだけ冬を感じはするものの、山の北側の川沿いの細長い森は、秋の終わり特有の、濡れた落ち葉と土に還る前の木の匂い。

人の気配の無い、これといった特徴も無い森に惹かれるのは、匂いに視覚を、触覚を、聴覚を支配されてしまったような感覚に満たされるからかもしれない。

私の先を走っては立ち止まり、きょろきょろと森の匂いを嗅いでいる犬は、少なくとも自分よりは森のことを知っているに違いない…。

ヘビヌカホコリの子実体の黄色。
倒木に広がる苔の緑。

森は鮮やかな生命の色に満ちていた。

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「ヒ」

縄文の時代、竪穴式住居の中で調理はしていなかったそうだ。
日常の炊事場は、寝起きする住居とは別の場所にあったという。

住居の中心で火が焚かれることによって暖まることができる…という効果はもちろんあったはずだが、でもこの時代の住居の主たる目的は自然現象である雨や風から火を守るためにあったということ。

ライターもマッチも無かったその時代、人々は火を起こすことに長けていたはずではあるけれど、火は人々の暮らしにとって極めて重要で、密接に関係していたことは間違いない。
火そのものや、火が燃える…という現象の中に、人智を超越した力を感じていたはずのヒトは、火が生命の根源の一つであると考えることによって、火と共に生きることを決意し、火を家に招き入れ、その火を家の中心に置くことによって、ヒトが生きるこの世を感じていたのではなかろうか…。
その意味からすれば火はまさに生命を司る神であり、「家」とは神の宿る場所であるとも言える。

しかし、私たちが生きる日常から「火」はあまりにも遠退いてしまった。
竈で米を焚くことも無くなり、落ち葉や枯れ草はゴミとして集められるだけで焚くことはなくなった。
火は見えなくなった。
それとはいったいどういうことなのか…。

火が燃える音、薪が爆ぜる音
その音は縄文時代から…否、それよりも前からヒトがずっと聞いていたはずの 生命の連なりの音 であるはずなのに。

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